×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
| |
スポンサーリンク
大学卒業して地元に帰ったら消防団に入れられたんだけど、
俺は妙な所で引きが強いみたいで、行方不明者捜索とかに出ると、 死体の第一発見者になった事が既に2度(一人は水死体、一人は首吊り)、
火災現場でも、煙に巻かれて亡くなった子どもとおばあちゃんを発見したり・・・
あ、学生時代にも、後輩がアパートのベランダで首吊ってるのを第一発見したなぁ。 首吊りの遺体を、人生で2度も見る事なんてあるんだろうか・・・
まぁそんな俺が消防団で体験した話。ほんのりつーか謎な話。
その日は朝早くから行方不明者のおばあさんAさん(70歳くらい)の捜索が行われた。
居なくなったのは前日の早朝。
同じ敷地内に住む長男家族がAさん宅を訪れた時、
朝食のご飯が炊かれた状態で炊飯器の中にあり、味噌汁もまだ温かいままだった。
近所の商店まで買い物に行ったのだろう程度に考え、
その時はスルーしたらしい。 しかし、午後になっても家に帰ってくる様子は無く、
おばあさんの家の朝食も食べられずにそのまま。 夜になっても帰って来ないので警察に連絡したそうだ。
その日の夜は消防署と警察で夜間捜索が行われたが発見できず、
翌朝になって俺達地元消防団、
総勢120名を使っての一斉捜索が行われる事になった。 家族の談では、Aさんは足が弱く病院に通っていた。
いつも押し車みたいな歩行器を使って歩いている。 だからそれほど遠くまで歩いて行けない。
日頃はせいぜい近所の小店に行く程度。 家には歩行器は無く、
外出用の靴(普段履きでは無く、ちょっと畏まった場に行く時履いていた靴らしい)が
1足無くなっていた。 着ていた服は、家族の推測で普段着ている普通のシャツにズボン。
それほど遠くに行けないはずなので、事故にせよ自殺にせよ、
すぐ見つかるだろうと思ってた。 が、4時間探して手がかり無し。
地元は結構な田舎で、山の中とか海辺とか、
Aさん宅の周辺を道無き道まで捜索した。 徒歩で出かけて無い可能性も考え、地元のタクシー会社、
交通機関の全てに連絡したが、それらしい情報は無い。 交通事故に遭い加害者が死体を隠した、
とかの可能性が高くなったが、 警察が何処を探しても、事故の痕跡は無い様だ。
結局、二日間に渡って行われた捜索で、
Aさんを発見する事は出来なかった。 それから1年と少し経ち、その件も忘れかけた頃だった。
警察が作った顔写真入りの捜索願の張り紙も随分色あせ、
たぶんAさんのお孫さんが手書きしたものをコピーしたと思われる、
『おばあちゃんを探しています』
の張り紙も、文字が読めないほどになっていた。 そんな頃、警察にAさんの目撃情報が大量に寄せられた。
「背格好も顔も服装も、歩行器を押して歩いている姿もAさんに違いない」
という電話が。 ところが、目撃情報が寄せられる場所がバラバラで、
Aさん宅の周辺から十数キロ離れた場所まで広がっていた。 警察も情報にそって捜索を再開したがやはり発見できず。
ただ一つ共通しているのは、
その目撃現場の近くには、必ずお孫さんが書いた張り紙が掲示してあると言う事。
そして、その手書きの張り紙全ての一番下の空白の所に、鉛筆で一言、
『おります』と書き足してあると言う事。
未だにAさんは見つかっていませんが、
家族も警察も諦めているようです。 ちなみに、その『おります』という書き込みですが、
ガラスケースに鍵がかかるタイプの掲示板に張られた張り紙にも、
書き込まれていました。 鍵は公民館の管理者が持ってるので、
開けて書き込む事は不可能だと思いますけど。 『おります』の意味は、きっとAさんがお孫さんに対して、
「いつもそばに居て見守ってるよ」
と言っているんだと、勝手に解釈しています。 PR コメントを投稿する
<<【ほん怖】3年前に死んだ爺さん | ブログトップ | 【ほん怖】A病棟>> |