【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】お見合い相手

忍者ブログ
【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【ほん怖】お見合い相手

スポンサーリンク


母が若かった頃(40年前)のお見合いの話。

当時の女は卒業→嫁入りコースが一般的で、就職した母は

「家庭の事情ですか?お可哀相に」

などと言われていた。

拍手[3回]

そして、やはり可哀相と思ったのか、
親類が速攻で縁談を持ってきた。

相手は資産家だが40近いブ男で、母は最初嫌がった。

しかし、小娘だった母から見ても、
多少世間知らずなのを除けばノリの良い明るい性格の男であり、
母は結婚する事にした。

そして、同性の同僚達と独身時代の思い出作りとして、
泊まりがけで遊びに出掛けた。
さて、琵琶湖で日焼けした母が家に帰ると、祖父も祖母もいない。

家内は静まり返っている。何かがおかしい。

そう思ったとたん、家の電話がけたたましく鳴り出した。

思わず受話器を取ると無言で切れ、
振り向くと、ヤツレた顔の祖父が玄関から覗いていた。

話を聞くと、母が出掛けた夜、見合い相手の男から電話があった。

祖母が友達と泊まりがけで出掛けている旨を告げると切れた。

そして真夜中に再びベルが鳴った。祖母が出ると男だった。

深夜3時を過ぎての電話に何事かと思った祖母に、
男は自分の両親への恨み言を述べ出した。そして電話は切れた。

起き出した祖父が廊下に出て来るとまた鳴った。

今度は祖父が出た。

やはり男が、自分の両親への恨みを述べる。

不機嫌になった祖父が、後日改めて出直すよう諭すと突如発狂。

自分が学校でも会社でも孤立して、すぐ辞めてしまうのは両親が悪い。

女性と付き合えないのも親が邪魔するせい。

自分は今発熱している。咳も出た。

なのに婚約者は遊びに出掛けている。

人間の屑だ。こんな冷たい女と結婚できない。など。

そして泣きわめき、斧でブチ殺してやる!とまで。

結局、明け方に通報。

恥さらしになるが、近所の安全のため回覧版を回した。

しかし警察は、

「男は風邪で寝込んでおり、家族が電話などしていないと言っている」

で終了。

警戒しつつ、近所に避難していたそうだ。

結局この縁談は流れ、母は父と出会って結婚した。

近年、その資産家の家でボヤが発生するまで、その男の存在は知られておらず、
付近の住民は、老夫婦2人暮らしだと思っていたらしい。

60過ぎた息子を、どんな思いで養い続けているのかと思うとほんのり。

PR

コメントを投稿する

HN
タイトル
メールアドレス
URL
コメント
無題

ひえーそんな昔からあるんだな引きこもり。しかも近年まで存在分からなかったとかうわー