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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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小さい頃祖父から聞いた話。
旅人が山中の家に一夜の宿を乞うた。
主人は泊めるのは構わないが、
近隣の者に不幸があって夜は家を空けなければならない。 夜更けまでには帰ってくるので留守を預かってほしいという。
旅人は泊めてもらえるのならば、 と頼みを受けた。 主人が出かけてしばらく、
旅人は囲炉裏端に座っていたが、 奥の部屋で 「すーっ、ことん」 と音がした。 襖を引く音だったが、
奥の部屋どころか家には旅人しかいない。 しばらくするとまた「すーっ、ことん」。
またしばらくすると「すーっ、ことん」。 恐る恐る奥の部屋を覗いてもやはり誰もいない。
音はその後もえんえんとつづく。
旅人は怖くなったが、
夜の山中に飛び出すこともできず、 囲炉裏端で布団をかぶって震えていた。 どれほどたったか、
主人が帰ってきた。 旅人が主人の留守にあったことを話すと、
主人は笑って言った。 「そりゃあ『すーっことん』です。
音がするだけで何も悪さはしませんよ」 これ、どこかの民話なのか祖父の創作なのかも分からないんだ。
地元の民話集めた本でも見たことないし。 誰か似たような話知らない?
それにしても今思うとなんかまぬけな名前。
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