【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】その時のバンドでは初めてのライブ

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】その時のバンドでは初めてのライブ

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1年くらい前、
都内の某ライブハウスでライブした時の話。

リハで俺がペダルをいじってて、
横に女の人がいたのでスタッフさんかと思い、

「ライドもうちょっと離してください」

と頼んだ。

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だけどその人は何も言わずにどっかに消えた。

その時点では

「融通の利かないスタッフだな」

としか思っていなかった。

ただ、ペダルをいじりながらちらっと見たとき、
なぜかその人は裸足だった。

ライブがスタートしたが、
その時やってたバンドでは初めてのライブだったので、
俺は楽屋にこもって準備体操やら機材の調整をしていた。

ふと横を見るとあの女が地べたに座っていた。

俺は

「なんだ出演者の人か」

と思い、軽く会釈をして準備体操を続けた。

ただおかしかったのは、
その女が白いワンピースに裸足という、
これからライブをやるとは思えない格好だったからだ。

それに真っ黒の髪は背中までのびていた。

「なんか気味の悪い女だな」

と思いながらライブ前の最終調整をしていると、
俺のバンドの出番がきた。

俺たちのバンドはほぼ無名だったが、
対バンの客や身内の客などがそこそこいて、
ライブハウス内は少し混雑していた。

緊張でガチガチになっていた俺は、
4曲の演奏を終えてやっと顔を上げることができた。

客席側のド真ん中に、その女がいた。

微妙に混みあってるなか、
一番前の、それも真ん中の位置にその女はいた。

というより、佇んでいた。

その女の視線に気づいたまさに瞬間、
ライブハウス内が真っ暗になった。

客席側からざわめきが起こり、
スタッフの人が大声で何か喋っている。

次の瞬間、
俺は背筋に冷たいものが走った。

耳元で微かにだけどはっきりと、

「歌わせて…」

という声が聞こえたからだ。

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