【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】ヨガの瞑想

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】ヨガの瞑想

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俺が小学生の頃、
母はヨガのインストラクターだった。

例にもれず俺は母が大好きで、
母の真似をしたくて

「ヨガを教えて欲しい」

と、よく母にせがんでいた。

拍手[1回]

母はそのたび、

「大きくなったらね」

といって教えてくれなかった。

どんなに頼んでも母は教えてくれなかったので、
幼かった俺は自分で勉強することにした。

いくつか本を読んで俺の心を引き付けたものは、
ヨガのポーズのやりかた等ではなく、
瞑想によりチャクラを開き、
宇宙と一体化することだった。

最初はうまくいかなかったけど、
何回も繰り返すうちに心が真っ白のなり、
周りと同化するような感覚に陥るようになった。

そうすると、
俺は益々瞑想にはまっていき、
暇があれば母に隠れて瞑想をしていた。

ある日、いつもと同じように瞑想をしていると、
突然、自分の目を手元にあるコンパスで突きたい、
という欲求に襲われた。

絶対そんなことをしてはいけないといいう気持ちと、
自分の目を付きたくてしょうがないという衝動が、
俺の体を駆け巡った。

しばらく葛藤を続けていたが、
俺はとうとう欲求に負け、
目を突いてしまった。

まだ若干理性が残っていたのか、手元が狂って、
コンパスは白目の部分に刺さった。

激痛が走った。

俺は泣き叫んだ。

けどまだ、目を突きたいという欲求は収まらない。

ふただび俺はコンパスをつかんで、
突き刺そうとした。

そのとき、異常を感じ
駆けつけた近所の人に俺は取り押さえられた。

そのまま俺は病院に連れて行かれ、
何とか失明は免れた。

数時間後、
事情をきいた母が病院に駆けつけてきた。

母は何故そんなことをしたのかと、
俺を問い詰めた。

俺にも何故だかわからなかったが、
瞑想をしていたら目を突きたくなったということを、
泣きながら話した。

母は驚いた顔をして、俺に語りかけた。

「私が今までヨガを教えなかったのは、
別に嫌がらせとかではないんよ。
心が未熟な時に下手に瞑想をしてしまうと、
何かに体が乗っ取られることがあるから」

と言った。

どうやら、心を真っ白にすると、
悪霊などが入りやすい状態になるらしい。

だから母は、心が未熟なうちは、
俺にはヨガを教えないと決めていたそうだ。

あのときの恐怖が蘇るから、
とっくに成人したいまでも、
俺はヨガや瞑想をおこなっていない。

皆さんも、瞑想する際は十分気をつけてください。

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