【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】俺は結婚できないと悪霊になるらしい

【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
【ほん怖】俺は結婚できないと悪霊になるらしい

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俺は結婚できないと悪霊になるという話。

大学時代、

「日本人は死んだらみんな恐山に行くんだ」

とお爺さん教授に言われた。

教授はそういうのを専門にやってる人ではない。

ゼミの飲み会での話だから、
世間話として喋ったんだと思う。

その日は俺の興味がない話題で他の生徒同士盛り上がっており、
教授もぽつぽつとしか話題に乗らなかったので、
暇そうな頃合いを見計らって、
前述の恐山に~の話を掘り下げて聞いた。

「日本国籍を持っていれば恐山に行くんですかね?」

と聞くと、

「法律で決まっている日本国籍、というのではなくて、
心根が日本人ならば行けると思う」

という。

俺は関西で生まれ、
海外で育ち、成人してからは関東に居る。

青森に縁はないのだがそれでも行くのか?
と聞いた気がする。

心根は日本人だと自分では思っているので。

すると教授から、

「生きているうちは、
恐山は青森県にあると思うことしかできないが、死ねば違う。
土地との縁よりも、日本を治める仏様や神様との縁が重要」

との答えをもらった。

その時俺はなんとなく、
あの世の力が恐山から漏れているだけで、
死ねばその力の大元に引かれるのだから、
恐山というこの世の座標は意味を持たない、
とかいう話かなあ?と納得した。

その後はオカルトめいた話をする訳でもなく、
教授と深い付き合いをする訳でもなく大学を卒業し、
この話を忘れかけていた。

そして先日、
弟が俺より先に結婚した。

弟の嫁は東南アジアの人。

国際結婚にはありがちだが、
日本でも式を挙げ、嫁さんの国でも式を挙げる。

弟もそうだった。

しかし理由が少し変わっていた。

まず、国際結婚する殆どのカップルは、
参列者の肉体的、経済的な負担、
それぞれの文化の違いを考えて2箇所で結婚式をする。

俺の所の親戚は元気で、
それなりに懐に余裕がある、
海外の生活に慣れ親しんだ奴らが集まっていて、
最初は嫁さんの国だけで結婚式を挙げようとしていた。

しかし、嫁さんの父方の祖父母が物凄く反対してきた。

嫁さんは首都産まれ首都育ちで、
学生の時から世界を飛び回っていたという才女(身内褒めでごめんね)で、
多様な価値観を受け入れるというか、受け流すスタイルなのだが、
その父方の二人というのが、日本でいう田舎の豪商のような、
しきたりとお付き合いを大事にする人達。

彼らには占いというか、神事というか、
そういう物が何より大事とのこと。

俺の弟の嫁さんは、
その血縁の中に残った唯一の未婚女性なので、
念には念を入れて式を挙げたいのだと。

彼ら曰く、嫁さんの国だけで式を挙げてしまうと、
嫁さんを見ている神様(精霊)にのみ許可を得ることになり、
弟と、日本で弟を見ていた神様との縁は薄れてしまうのだそうだ。

しかも、嫁さんを見ている神様は、
俺の弟との結婚は認めても、
特に弟を見てくれるようになる訳ではない。

すると、
弟が死んだ時にどちらにも引っ張って貰えず、
放浪することになる。

それはいけないということで、
弟を見ている神様にも許可をもらい、縁を繋ぎ、
弟の死後に魂を引っ張って貰うために、
日本でも結婚式をやってくれと。

勿論参列はするし、
日本の風習に合わせた水引きだの、ご祝儀だの、
そういう物も用意すると強く言われてしまっては、
こちらも納得するしかない。

やっぱり俺達は宗教についてあまり深く考えてないんだねぇ、
等と親戚中で話題にしている時に、
一番最初に書いた教授との話を思い出した。

日本での結婚式の最中、
これで弟も死んだら恐山に行くんだなと思い、
お祝いついでの軽いオカルト話も許されるだろうと、
親しい親族のみになったタイミングで弟にその話をしたんだ。

弟は恐山の云々を知らなかったようで、
楽しそうに聞いてくれた。

その場にいた嫁さんにも、
軽い話として聞いて欲しかったのだが、
何故か表情が暗い。

これは嫌な思いをさせたか?と思い謝ると、
嫁さんは

『あなた(俺)はまだ結婚しないのか?早くした方がいい』

と不安気。

国によっては長男より早く弟が結婚することはタブーである事も多いので、
笑って、気にしなくていいのだということを伝えたのだが、まだ何か言いたそう。

弟も不安になってきたようで、
控え室に3人で引っ込んだ。

後は嫁さんの話を纏める。

・今はお祝いの席だし、
この話は落ち着いてからまた後日あなた(俺)にしようと思ってた。

・私(嫁さん)の父方の祖父母が強く両方の国で結婚式をやるよう言い出したのは、
あなた(俺)の写真を見てから。

・この人は死後いい方向へ引っ張って貰えない、
旦那がこうなっては危ないと言い出して、
失礼だと窘めても聞かなかった。

・何とか本人には言わないようにと頼み、
自分からあなた(俺)へ言うという約束で日本に来た。

・ただの田舎の迷信だと思うけど、祖父母の見立てによると、
あなた(俺)は日本の神様と縁が薄く、
あなた(俺)が昔住んでいた海外の精霊との縁が濃いが、
その精霊は良いものではなく、
恐らく死ねば悪霊的な物に取り込まれるとのこと。

・あなた(俺)の縁がそうなってしまった理由はよくわからないが、
しっかりとした者との縁がある女性と婚姻して、円満な家庭を築き、
自分も見てくださいと、その神様に合った方法で祈り続ければ多分大丈夫。

嫁さんはオカルトを信じておらず、
ただの身内の失礼として捉えていたようなのだけど、
俺がオカルト好きに見えたというか、
弟との話からバレたんだろうな。

信じる人には酷な話かもしれないと思ってくれたようで、
とても丁寧に、言葉を選んで伝えて貰った。

実は俺、前に一度、
昔住んでた海外の精霊?みたいなものとの縁を感じた事があるんだ。

早く嫁さん貰わないと危ないのかな、
ちゃんと縁ができる前に死んだら怖いなと思った。

ちなみに、縁というのは日本的な考え方で、
嫁さんの方の国では波長が合うとか、
色が合うとか言うらしいのですが、
日本の神様も出てくるので、
縁という言い方で統一させて貰いました。

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