【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】優しい叔父さん

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】優しい叔父さん

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二ヶ月ほど前に親戚が亡くなった。

本屋で立ち読みしてたら突然倒れてそれっきり。

脳の中の血管が切れたのが原因だとか。

俺が子供の頃から優しくしてくれた人で、
よく遊園地とか映画とかに連れて行ってもらったりしてた。

曽祖父の葬式の時に、父と親しくなったらしい。

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生前、親類が集まる席で

「微妙に遠い親戚」

と冗談しかめて吹聴していたのだが、完全な『赤の他人』だった。

調べてみると、俺の家族の家系(父方・母方)どころか、
双方の親戚の親戚にすら該当しない人だった。

つまり、曽祖父の葬式に親戚を名乗って上がりこみ、
俺の家族と仲良くなったのだ。

別に両親や親類から金を借りたり、
何かを売りつけたりといった事はなかったようだが・・・

むしろ俺個人としては、好印象な記憶しか残っていない。
(特別に親しい関係を持っていたのは、うちの家族ぐらいだったみたい)

彼が一体どこの誰で何の目的で親戚に成りすましたのか、
まったく分かってない。

遺品にも手掛かりはなく、
とりあえず警察に相談したが、具体的な被害がないため、
事件として取り扱う事は難しいのだそうだ。
(とりあえず身元は調べるらしいが、これも難しいだろうと言われた)

一応、うちの家族で葬式を出した。

他の親戚は気味悪がって来なかった。

まったく血のつながっていない人と、
遊園地を巡っていたかのだと考えるとゾッとするものがあったが、
俺にとっては『優しい叔父さん』だったのは間違いない。

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