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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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先輩の話。
大学生の時、
部活で冬山登山に参加した時のこと。 避難小屋の近くで厳しい吹雪となり道に迷ったのだという。
皆はもう生きた心地もせず、
雪中で強引に野営するかどうか決めかねていた。 その時、誰かが道の先でライトを振るのが見えた。 先輩たちが声を上げて手を振り返すと、
まるでついて来いというように歩き始めた。 助かったとばかりに後を追った。
いくら足を速めても、
なぜか先導の人影には追いつけなかった。 女子の一人が奇妙なことに気がついた。
雪の上には、
その人影の歩いた跡が残されていなかったのだ。 皆が黙りこくっていると、
やがて小さいが明かりが見えてきた。 避難小屋の明かりだった。
先導していた影は、
いつの間にか消えていた。 その人影がそこで遭難した人のものかどうかは分からなかったが、
後日先輩たちは ルート途中にあった遭難者慰霊碑に献花しに行ったのだそうだ。
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