【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】出会っても追い抜いてはいけない

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】出会っても追い抜いてはいけない

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ある峠を走ってた、のんびりと。

ずっーと一本道、
後続車も対向車もいない、
夕暮れ時だった。

カーブを曲がると、
一つ後ろのカーブを立ち上がる車がミラーに見えた。

飛ばしてる感じだ。

拍手[1回]

あっと言う間に後ろのカーブまで迫ってくる。

「絡むとヤバいな」

と、後ろに来た時に左に寄り減速。

先に行かして

「事故んなよ~」

と呟く。

かなり飛ばしてた、
と言うよりかなり走り慣れた感じだった。

そして私も続く、
コーナーを立ち上がる。

「ん?速い?」

先を見るとその車は居ない。

早いにしてもここの峠、
一本道で峠の先まで見渡せるのに見当たらない。

ライトの光さえも見えない。

「事故ったか?」

と辺りを気にしながら進むが、
事故った気配も無い。

あれこれ考えながら走ったが、
峠を抜ける頃

「あれはひょっとして…」

と。

その後、詳しい奴に聞いてみた所、

「あぁ、古い27だろ?
みんな見てるよ。
詳しくは知らんけど、
昔の走り屋かなんかで事故って出てるんじゃない?」

と。

いつも決まって夕暮れの山肌に陰影が出る頃、
その車は追い越して行くと言う事です。

いつの間にか、峠の連中は

「出会っても追い抜いてはいけない」

と伝えられていました。

○倉峠が今のように“直線状”では無く、
クネクネとした峠だった頃のお話でした。

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