【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】最期の挨拶

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】最期の挨拶

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母(今年で47歳)が子供の頃体験した話。

夜中に玄関が開く音で目が覚め、
こんな時間に誰だろうと思っていると、
誰かが母の居る部屋へ向かって歩いてくる音がする。

布団の中から廊下を見ると(夏場だったのでふすまは開いていた)、
誰かが裸足で部屋の前に立っている。

拍手[2回]


視線を上へ向けると、
白っぽい浴衣のようなものを着た中年女性。

それは近所に住むおばさんだった。

「○○ちゃん、お父さんはどこ?」

母が祖父が寝ている奥の部屋を指差すと、
おばさんはすすっと歩いて行ってしまった。

こんな時間に一体何の用事なんだろう。

あれ?あのおばさんはずっと入院しているんじゃなかったっけ?

疑問を抱きつつもすぐに寝入ってしまった母。

翌朝起きて茶の間へ行くと、
祖父もすでに起きていた。

「なあ。近所の××のおばさん、ずっと入院していただろ」

「うん」

「実は、亡くなってしまったんだよ」

「えっ!そのおばさんなら、昨日の夜うちに来たよ!?」

「そう。父さんのところへ挨拶に来てくれたんだ」

なんでも、
自分の死期を悟ったおばさんは最期の力を振り絞り、
病院を抜け出して世話になった人間に礼を言いに来たらしい。

この話を聞いたとき、
人間の執念ってすごいなあと思ったよ。

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