【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】箱根辺りまでドライブに行こう

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】箱根辺りまでドライブに行こう

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かなり前の話ですが、
ある日の夜中の2時頃に友人が家にきて、

「車買ったから、箱根辺りまでドライブに行こう!」

と誘われた。

中古車でカーステも付いてないというので、
自分の部屋からラジカセと何本かのテープを持って車に乗り込むと、
ラジカセに電池が入っていない事に気が付いた。

拍手[2回]

途中で、自販機で電池を買って再生ボタンを押してみたが作動しない。

自販機が古かったので電池も古いのか?と思い、
もう1セット買って入れてみたがやはりダメ。

つい先程まで使っていたので、
そんな事はないとあれこれいじっていると、
突然ドーンという音とともに、
車の後部から追突されたような衝撃が!

身体がシートから浮く程の衝撃だったので
オカマを掘られたと思い、二人して後ろを振り返ると、
追突してきたと思われる車どころか、人っ子一人いない。

バイクが引っくり返っているのかも?と思い、
二人して車の外に出て後部の様子を見に行くと、
やはり誰もいない。

しかも、あれだけの衝撃だったにも関わらず
車には傷一つない。

あれぇ~?とは思ったが、
その時はあまり深くは考えず車に戻ったのだが、
ドアを閉めた瞬間にラジカセから大音響で音楽が流れ始めた。

どうやら再生ボタンをONにしたまま外に出たようだった。

さすがにこの頃には

「ちょっとヤバくない?」

という話になったが、
折角だからと友人はあまり気にかけていない。

私は、ちょっとイヤな予感がちらつきながらも、
渋々行く事に同意して出発する事に…。

行く途中、
先程の出来事の話題には一切触れずに会話が弾む。

そして、ここの道路を抜ければ目前、
という所で私の腹が痛み出す。

急にこんな激痛が襲ってくるものなの…
と思う程の痛みだった。

その激痛の為、
身体中が汗ばんでくる。

余程顔色も悪かったらしく、
友人が慌てて車をUターンし
猛スピードで私の家に向かう。

家に近づいてくるにしたがって
腹痛が序々に治まってきてはいたが、
その事は友人には知らせずにいた。

心の中で

『このまま箱根まで行ったら絶対事故る』

という気がしていたからだ。

家に着き、
取り合えずトイレに直行し用を足したのだが、
真夜中だというのに何故か母親が起きていたので、
コーヒーでも入れてくれと頼んだ。

暫くすると、
私の部屋にコーヒーを運んで来てくれたのだが、
お盆を見るとコーヒーが3つある。

この友人はよくこんな時間でもちょくちょく遊びにくるようなヤツで、
母親とも仲が良かったので、
眠れないのでいっしょに話でもするつもりなんだろうと思った。

テーブルにコーヒーを並べ始め、
案の定いっしょになって話し込む。

コーヒーを飲んでようやく落ち着きを取り戻したので、
母親に「さっきさぁ~」と先程の出来事を話すと、

「実はね、お前達が帰って来た時に玄関の方を見ていたら、
二人の後からもう一人家に入ってきたので、
三人いるのかと思っていた」

と…。

「それで、何でこんな時間に起きていたかというと、
近所の女の子が去年車の事故で亡くなった時の夢を見て、
ビックリして起きた」

とも…。

その近所の女の子というのは、
前年土砂降りの雨の中、
やはり夜中に彼氏と箱根に向かう途中、
カーブを曲がりきれずに…。

そして母親はイヤな予感がして、
寝ずに私の帰りを待っていたらしい。

余談だが、
母親はその手の感が鋭い人で、
何度も大事故から免れている。

私にもその感が、
母親程ではないが少しだけ受け継がれているようです。

そのお陰で、
後になってホっと胸をなでおろした事が何度かある。

友人の車と今回の事、
そして近所の女の子との因果関係はハッキリとわからないが、
近所の女の子が私に腹痛を起こさせ助けてくれたのかも知れないと思っている。

成人になって殆ど会う事はなかったが、
小中学生の頃は割と仲良く遊んでいたから…。

その後、友人は何年かその車に乗っていた。

その間、私も何度かその車に乗ったが、
普段乗り物酔い等した事ないにも関わらず、
その車に乗ると必ず乗り物酔いをした。

特に後部座席の乗ると酷く、
走り出してものの数分で吐き気をもよおす程だった。

友人は結局、
私の話と故障と事故続きでさすがに気味悪くなったらしく、
その車は手放してしまったのだが、
母親が言うには、どうも事故車ではないかとの事。

しかし、詳しくはわからないが、
あの車のせいで過去に何人かの人が亡くなっていたようです。

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