【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】老舗の料亭

忍者ブログ
【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【ほん怖】老舗の料亭

スポンサーリンク


うちは代々料亭をやってる。

俗に言う老舗の料亭。

江戸から幕末、世界大戦、
そして現在、いろんな人が利用していたそうだ。

『そうだ』と書いたのも、
資料等全部空襲で焼けちゃったから勘定帖とか残ってないからだ。

拍手[4回]

それでも、生き証人として
うちのおばあちゃんが色々伝えてくれる。

時々ふと思い出したように話してくれる、
おばあちゃんの話が俺は大好きだ。

なぜなら、
時代の裏側を見てきた人だから、
その内容が実に興味深い。

なぜ、あの時あの会社が大きくなれたのか、
なぜ、あの人が時の大臣になったのか、
あの事件の前に何があったのか…

表には決して出てこない真実を、
まざまざと聞かせてくれる。

あまり詳しく書いてしまうと特定されてしまうので控えるが、
俺がその話の中でも一番絶望した話。

第二次世界大戦での空襲の際、
屋敷は全焼した。

敷地にあった蔵も燃えてしまったのだが、
問題はその蔵の中身。

代々様々な方から、
借金の方やら褒美やらで頂いた、
国宝級の美術品がぎっしり詰まれていたという事。

火が消えてから覗いてみると、
燃えるものは全て燃え、焼き物、金属はどろどろに溶けて、
捨てるしかなかったそうだ。

その美術品を見たかったし、
その時のおばあちゃんの気持ちを考えると泣けてきた。

PR

コメントを投稿する

HN
タイトル
メールアドレス
URL
コメント