【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】金縛り

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】金縛り

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まだ就職したての頃、
高級住宅街(砧)に家を購入した
大学時代の友人に部屋を貸してもらっていた。

労働時間の長い職種に入ってしまい、
毎晩死んだように帰宅すると寝ていた。

そんなある晩、
外の階段を下りてくる気配がした。

拍手[1回]

そう、自分の部屋は地下にあった。

いきなり体が動かなくなった。

そして

「なるほど!生まれ初めての金縛りか!」

と面白がっていた。

そんな夜が続いたのだが、
実はあまり怖くなかったのだ。

毎日の重労働のため疲れているから、
脳味噌が起きているのに体が寝てしまって、
このような『金縛り』を起こさせているのだと思っていた。

実に科学的に、
自分の身に起こっている事を観察していたのだった。

ところがそんなある晩、
本当になにかが階段を下りてきた。

その『なにか』はいつもと違い、
部屋の中まで入ってきたのだ。

そして動けない自分の寝ている顔をじ~っと眺めているのがわかる。

「やべ~、これはちょっと違うぞ!科学的な金縛りじゃね~ぞ!」

と。

・・・気がつくと次の朝になっていた。

金縛り慣れしていた自分に突然起こった現象を、
どう説明してよいのかわからなかった。

でも仕事は続く、毎晩疲れている。

毎晩その『お客さん』は訪れる。

そしてとうとう起きた。

また階段を下りてくる気配を感じ、

「あ~また来たよ」

と憂鬱になっていると、
まだ体が動くことに気がつく。

「よし!」

大声で、

「たのむからたまには同居人の部屋に行ってくれよ~!
俺、明日仕事で早いんだよ、お願いだよ~!」

と叫んでしまった。

その次の朝、同居人が

「昨日さぁ~俺、生まれて初めて金縛りにあっちゃってさぁ~」。

その後、収入も増えてその家から引越し、金縛りにもあいません。

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