【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】雪深い山奥にある施設

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】雪深い山奥にある施設

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雪深い山奥にあるちょい特殊な施設で、
まだ日が昇らない真っ暗な早朝から働いてる。

ある日パートさんと二人で仕事してたら、突然

「低い男の声がしなかった?」

と聞かれた。

拍手[1回]

自分は何も聞こえなかったんだけど、
この施設は周りが大墓地と誰も謂れを知らない謎の神社、
廃墟となったホテル数件、
大きな寺に囲まれた曰く付きの場所にあるから、
パートさんの言葉をひどく不気味に感じた。

ある場所に行くと必ず携帯の電源が落ちたり、
誰もいない施設の廊下に車椅子の音だけ響いたりと、
謎の現象はよく起きる場所ではある。

確かに特殊な施設で、
叫び声を上げる人たちもいるんだが、
それなら自分にも聞こえる筈。

とりあえず、仕事はたくさんあるので
その事は忘れて働き、休憩時間になった。

その時、今度はハッキリと低い男の声がした。

しかし、パートさんは

「何も聞こえなかった」

と言う。

吹雪や風の音を聞き違えたのかと気になって外に出てみた。

誰もいないのに、裏口には何かを引きずったような跡が
積もった雪の上にずっと続いていた。

いつもならドアノブに降り積もっている筈の雪が払われ、
裏口の前は雪が乱れていた。

跡を追ってみたら、何もない所でふっつりと途切れ、
ただひたすら静かに雪だけが降り続いてた。

パートさんには言えなかったよ。

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