【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】龍神岩

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】龍神岩

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自分の家は山のてっぺんなんだけど、
そこから隣の山の頂上に、大岩がたくさん置いてあるのが見えるんだわ。
(実際は誰が置いたわけでもないのだろうが、この表現が一番しっくりくる)

で、近所の爺さんに

「あの岩は何?」

って聞いたら、

「岩の中に老人が二人住んでる」

みたいな物語を聞いたんだけど、
詳しくは覚えてない。

拍手[1回]

で、どーしても会いに行ってみたくなって、
行ったんだわ。

てっぺん目指して山道をひたすら登る。

でもどうしてもたどり着けない。

てっぺんは平原みたいになってるはずなのだが、
いつまでたっても森の中。

次々と頭の中に、
『本当にあった怖い話』シリーズのネタが浮かんでくる。

泣きそうになりながら、実際ちょっと泣きながら、
それでも1時間ほど登った所で、急に視界が開けた。

やっと着いたかと思ったが、大岩は無く、
あるのは寂れた赤い鳥居。

不思議だったのは、鳥居だけだったこと。

建物が見あたらない。

で、ここで分かれ道になってて、一つは再び森の中へ、
もう一つは鳥居をまっすぐ行く道。

暗い森の中には行きたくなかったので、
まっすぐ行くことにした。

鳥居をくぐり進む。

が、しばらく進むと、
この道も森の中へ再び入っていった。

この時点でもう出発から3時間は経ってて、
へとへとで泣きながら進んだ。

すると、なんか集落みたいな所に出て、人もいたので、
急に安心してしまいもっと泣いた。

そんな私を見て、事情が飲み込めたのだろう。

「ようきたね」

と言いながら、頭をなでてくれた。

そんで、

「もどろうか」

と言ってくれたが、
そこからは記憶が無く、
気がついたら龍神岩の前にいた。

龍神岩ってのは、
自分の町にある神社の池の真ん中にある馬鹿でかい岩で、
土地の先祖が龍を退治して閉じこめた岩らしい。

その神社は自分が登った山とは反対方向だったが、
疲れていたのか疑問に思うことなくそのまま家に帰ったら、
両親が泣きながら飛びついてきた。

どうやら家を出てから2日経ってたらしく、
やれ神隠しだ遭難だと、大騒ぎだったそうだ。

ちなみに、今ではそのてっぺんの大岩には、
2時間もあれば行けるようになった。

遺跡じゃないんだろうが、
遺跡っぽい雰囲気が好き。

町も一望できるし、
今じゃお気に入りの場所です。

それから、
二度とそのじーさまの話は信用しませんでした(笑)

長いし怖くないしでごめんね。

孫が出来たら話そうかと思う。

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