【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】立派な二段ベッド

忍者ブログ
【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【ほん怖】立派な二段ベッド

スポンサーリンク


友人が子供の頃に体験した話。

小学生の頃、家に帰ったら
こげ茶色の立派な二段ベッドが部屋に置かれていた。

親父さんが知り合いから格安で譲ってもらったらしく、
前からベッドが欲しかった。

友人は大喜びで、
その日から友人が上の段、
友人の姉が下の段で寝ることになった。

拍手[1回]

ところがその夜、
夜中に寝返りをうって友人は目を覚ました。

寝る前は右側に壁があったのはずなのに、
今は左側にある。

いつの間にか寝ている位置が左右逆になっていた。

寝ぼけていた友人は、
自分が寝相が悪くベッドの中で頭と足の位置が入れ替わったのだろう、
と思ってそのまま寝た。

翌朝、起きてみると壁はちゃんと右側にあり、
友人はきちんと布団に入って寝ていた。

友人は不思議な事があるもんだと思ったが、
せっかく買ってもらったベッドなので
両親にはその出来事は話さなかった。

その日の夜、
友人は夜中にトイレに行きたくて目が覚めた。

二段ベッドの梯子を降り、
半分寝ている頭でドアのほうに向かって歩くと、
顔面から壁にぶつかった。

よく見ると、
ドアがあるのは反対方向の壁だった。

どうやらまた寝ている位置が逆になっていたようだったが、
眠かった友人は深く考えず、トイレを済ませてからまた寝た。

翌朝、さすがに2日連続不可解なことが続いたので、
友人は今までの事を両親に話してみた。

案の定、両親は

「気のせいか夢でも見たんだ」

と笑ったが、
下の段に寝ている姉も同じ体験をしたらしく、
青い顔で「本当だよ」と言った。

このベッドで寝ていると、
寝ている位置が夜中に目が覚めたときに変わっていて、
朝に気が付くと元に戻っているらしい。

普段は仲が悪い姉弟も、
この時は結託して両親に訴えてみたが一笑で終わった。

気味が悪い二段ベッド。

使いたくはなかったが部屋のスペースの問題もあり、
その日もベッドで寝ることになった。

夜中、誰かの泣き声で友人は目が覚めた。

姉の声だ。

階段で下に降りようと思ったが、
どちらに壁があるのか確認するのが怖かった友人は、
頭に布団を被ったままベッドから右側に手を伸ばしてみた。

・・・壁の感触がある。

安心した反面、
なにか嫌な予感がした友人は、
左側にも手を伸ばしてみた。

・・・壁の感触がある。

驚いた友人は布団から頭を出して周りを見てみた。

部屋の横方向がベッドの幅に圧縮されているように、
左右に壁があった。

友人は頭パニックになりながら、
とりあえず足元のほうからベッドのヘリを使って下に降り、
下の段の姉の布団に飛び込んだ。

姉も顔をグシャグシャにしながら泣いていて、
姉弟は抱き合いながら布団を被って夜を明かした。

翌朝、目が覚めると母親の顔が目の前にあった。

しかもかなり怒ってる。

何を怒っているのかわけもわからず、
友人は姉とベッドから出て周りを見て目が点になった。

部屋のドアを塞ぐように、
ベッド本体が移動していたのだ。

母親は2人が夜のうちに
イタズラをして移動させたと思ったらしい。

部屋のドアは内開きだったので、
寝ている2人をベッドごと跨ぐ様にして母親は部屋に入ったとの事だった。

姉弟は泣きながら昨夜の出来事を話した。

初めはイタズラか、
2人で寝ぼけたのかと笑っていた両親だったが、
ベッドを元の位置に戻す段階でおかしい事に気が付いた。

どう考えても小学生の2人が移動させられるベッドの重さではなかったからだ。

結局、そのベッドは家からは消えた。

親父さんが返品したのか捨てたのかは知らない。

いわく付だったのかもわからない。

友人の家では二段ベッドの話はタブーとなっているので、
未だに真相は闇の中。

PR

コメントを投稿する

HN
タイトル
メールアドレス
URL
コメント