【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】波間に人形が浮いている

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】波間に人形が浮いている

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地元の話。

そこは灯りの少ない港で、
あまり人気のない釣り場ながら、
大型のチヌが釣れると言われている穴場的な釣り場。

夕方からテトラポットの上に釣り場を構えて釣りをしていると、
波間に人形がプカプカ浮いている。

「気持ち悪ぃ~」

特に薄気味悪い人形ではなく、
子供が持つような何処にでもある人形だが、
汚く汚れている人形がプカプカ浮いてるのは気持ち悪かった。

拍手[1回]

網ですくってテトラの隙間に捨てた。

その日は特に潮の流れもなく、
しばらくして電気ウキを見ていると、

「あれ…何だあれ……」

海面に少しだけ見えている物は、
さっき捨てた人形だった。

少し不気味に感じたのだが、
潮の関係で流されたのか…と安易に考えて、
そのまま釣っていた。

人形は波に流されるままテトラ際まで流れ着き、
プカプカ浮いている。

「…」

どうにも気になったので、また網ですくい上げ、
少し向うのテトラの隙間に投げ込んだ。

気持ち悪ぃなー…と思いながら釣りをしていると、
数分後にまた同じように人形がプカプカ浮いてきた。

仕方なく同じ事を繰り返し、
釣りに集中する事に。

それでも繰り返すように、
投げ込んだはずの人形が自分の電気浮きの方に流れて来る。

「!?」

不気味な現象に、
自分が投げ込んでいたテトラの隙間をライトで照らすと、
そこには自分が投げ込んだ数だけの人形が転がっていた。

投げ込もうとした人形を手に持っていたので慌てて捨てて、
釣り場を変えようとした時には、
すでに新しい人形が電気浮きの側に浮いていた……

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