【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】1人山中宿

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】1人山中宿

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これは、私が山で遭遇した不可解な体験なのですが…。

今より数年前の学生の頃、
毎年恒例にしていた

『1人山中宿泊(登山、なんて本格的なものではないです)』

をした時の事。

拍手[3回]

食事も終わり、
1人で焚き火を見つめながら、
ぼんやりしていました。

そんな感じで1、20分も過ぎた頃です。

そろそろ寝ようかと思い、
何気なく周囲を見渡した時、
それは斜め後方の林にいました。

距離にして自分のいる場所から20mぐらいでしょうか?

木立の間に何やら青白い塊が見える。

何だろう?と思い、凝視すること数秒。

思わず呟いた言葉が、

「なんで顔だけ?」

真っ暗な林から、
男の顔だけがこっちをじっと見つめていました。

自分からの距離は先述しましたが、
その顔がある高さが尋常じゃありませんでした。

地面より確実に10mは上に、
顔だけがぽつりと浮かんでいたのです。

通常、こういう時は慌てるとか、
思わず叫んでしまうとかあるんでしょうが、
不思議と自分は冷静だったのを憶えています。

単に疲れていただけかも知れませんが。

その時は恐怖より、
疑問が優先していました。

そして、見つめ合って(?)1~2分もした頃でしょうか?

顔は突然、消えてしまいました。

何だったんだ、あれは?

そう思いながら、
やはり冷静なまま焚き火に視線を戻したわけですが、
先程まで林の中にいたはずの顔が、
今度は焚き火を挟んだ向かいに現れていました。

歳は40位でしょうか?

無表情な顔でした。

焚き火に視線を戻したら、
もうそこに居たわけです。

さすがにそれには驚きました。

しかし、そこでも驚きはしたものの、
やはり口を突いて出た言葉は自分でも思いもしない言葉でした。

「なんだよ、お前」

思わず口走った言葉がこれです。

今から考えると、
何を言ってるんだと思いますが、
その時はそれしか思い浮かびませんでした。

しかし、これが逆に功を奏したのかどうか、
その顔はすぐに消えてしまいました。

きっとその顔は何かを訴えたくて出てきたんでしょうが、
訴える相手を間違ったと思って消えたかも知れません。

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