【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】近づいてはいけない淵

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】近づいてはいけない淵

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山の中に、
近づいてはいけないと言われる淵があった。

ある男がその淵で魚釣りをしていると、
なにやら足がむずむずする。

ふと足元を見ると、
小さなクモが足の指に糸をかけ、
淵の方へ戻っていった。

拍手[2回]

男は別に気にせず、釣りを続けていたが、
またも足がむずむずするので見ると、
先ほどのより少し大きなクモが、
男の指に糸をかけていた。

うっとおしいと思った男は、
その糸を近くにあった切り株にかけ、釣りを続けた。

しばらくして、ふと先ほどの切り株に目をやると、
その切り株に、淵からやってきた何匹ものクモが、
糸をかけてはまた淵へ戻っていく。

みるみるうちに切り株は糸で覆われ、
真っ白になってしまった。

すべてのクモが淵に戻ってしまうと、淵の方から

「それ引け、やれ引け」

というかけ声が聞こえ、
その切り株は男の見守る中、
ものすごい力で引っ張られ、淵に沈んでいった。

恐ろしくなった男は、釣り道具もそのままに、
慌ててその場から逃げ去り、2度とそこへは近づかなかった。

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