【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】きちゃだめ

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】きちゃだめ

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専門学生時代に、同級生(でも年上)が高熱で動けないと聞いたので、
お見舞いに行こうと思ったら、
それよりも先に『うつるからきちゃだめ』とメールが入ってきた。

それでも、一人暮らしの体調不良なんて
ろくなものもお腹に入らないだろうからと、
スーパーで缶詰めとかうどんを買った。

また、『きちゃだめだからね』とメールがきた。

拍手[1回]

合鍵は持っていたから、
はじめは玄関に袋でも置いて帰ろうかと思ったけど、
メールを出せる元気があるならと、
やわらかい煮込みうどんでも作る気で彼女の家に行った。

「勝手にじゃまするよ~」

と部屋に入ると、すごい寒い。

熱があるからクーラーでもつけてるのかと見たら、
コンセントが抜いてある。

季節は5月もすぎた頃で超あったかい。

そういや北部屋でもないのに妙にじめじめしてる。

真っ白な顔されて「だめっつったろー」と言われたけど、
耳もとで「なにか食べる?」と聞いた途端、
彼女が物凄い勢いでベッドの上にゲロった。

枕元に洗面器があったので、
慌てて用意してもドバドバ溢れる程出てきて、
それがやけに透明で臭いもしない。

なんじゃこりゃ!食べてないから?
でも胃液は臭いはず?とテンパリながら、
背中をさすったけどおさまらなくて、
彼女も鼻水たらして涙もぼろぼろ流してるし、
あんまりひどいから、でかいタオルとトイレットペーパーを取りに行った。

戻ったら彼女はけろっとしてて、血色もよくなってる。

部屋もいつのまにかぽかぽかしてて、西日が明るい。

なにより、洗面器には何も入ってないし、
透明なげろが飛び散った形跡はどこにもない。

「来るなって言ったのに来てマジびびったしwwww
でもうつらなくてよかったwwww」

とにかく彼女は元気になって、

「お腹が空いた飯作れ」

と言われたのでうどんを作ってあげた。

ちょっと恐かった。

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