【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】電信柱の妖精

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】電信柱の妖精

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小学生の頃、
近所に杖をついたホームレス風情のおばあさんがいた。

いつも近所をうろついていたが、
スーパーのベンチで弁当を買って食べているのを何度か見たので、
金はあったらしい。

もしかしたらホームレスじゃなかったのかも。

そしてある日、
そのスーパーのトイレに行ったら、
そのおばあさんがいた。

三つある洗面台を順番に移動しながら髪を梳かしている。

洗面台と床にばらばらと落ちる抜け毛、酷い異臭。

拍手[2回]

幽霊のような佇まいにガクブルして、
その日はそのまま逃げた。

そして後日、母と買い物をしに車に乗っていると、
またそのおばあさんを見かけた。

足をさすりながら、
バス停のベンチで休んでいるようだった。

そして、スーパーに着いて中に入ると、
なんとそのおばあさんが肉売場をうろついていた。

バス停からスーパーまで車で10分。

車の私達に歩きで追い付く訳がないし、
もしあそこからタクシーやバスを使ったとしても、
私達の方が早く着くのは明らか。

瞬間移動したとしか思えない。

その日の夜、私と母は今度は歩きで習い事から帰っていた。

すると、また前方におばあさん発見。

度々の奇怪な行動に母と二人でガクブルしたが、
しかし母はとんでもないことを言いだした。

「私、いつもあのおばあさんがどこへ帰るのか気になってたの。
ちょっとつけてみない?」

って。

なんちゅー大人だと思ったが、
面白かったので母と二人おばあさんの後を追った。

おばあさんは路地を曲がった所の電柱に近づいていって、
抱きつきスリスリし始めた。

あまりのキモさに母を目を見合わせたが、
次また目を向けるともうおばあさんはいなかった。

そこは一本道で曲がり角はない。

私と母の間では、
あのおばあさんは電信柱の妖精ってことになってる。

それ以来見かけない。

気味悪かったけど、思い出すとちょっと楽しい

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