【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】小学校で肝試し

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】小学校で肝試し

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これは僕が小学5年の時の話です。

5年生になると夏休みに一泊二日で学校に泊まって、
自分達で飯作ったり、
何か作業(何したか忘れてしまった)したりして、
プチキャンプみたいな行事がありました。

で、夜になると肝試しがありました。

体育館から男女一人ずつペアで順番に決められたルートで校舎を歩いて、
体育館から一番遠い南側の離れた校舎に行くんです。

僕は好きな子とペアになればいいなと思っていましたが、
そんな都合よくペアになれる訳も無く、違う子とペアになりました。

ただ、その子(Sさんとしておきます)は可愛い系のグループの一人で、
仲も良かったので、
まぁ不細工な奴となるよりかはマシだなと思いつつ、
自分達の順番を待っていました。

拍手[2回]

で、自分達の順番になって体育館を出ました。

当たり前ですが、
校舎は真っ暗でシーンと静まり返っています。

最初の理科室に入るところで、

「お前先に入れよ」

「嫌や。○○が先に行ってよ!」

などと軽口を叩きつつも、
ちょっとドキドキしていました。

理科室では先生が物陰から飛び出てきたりで、
Sさんはキャーキャー言っていました。

僕はまぁ、
予想できていたし身構えていたので、
声に出す程びっくりしませんでした。

理科室を抜けて、

「びっくりしたねぇ」

「別にぃ」

等と言いながら廊下を進み、
2階に行く為に階段を上ろうとした時でした。

いきなり

「キャハハハハハハハハハハハハハ!!!」

と大きな笑い声がしました。

油断していた僕とSさんは、

「うわああああぁぁぁぁぁぁああ!!!!」

と笑い声の方を振り向きました。

ちょうどその階段の隣の奥に職員トイレがあった為に、
せまくて短い廊下がありました。

そこに女の人立っていて、
こっちを見て大声で笑っているのです。

真っ暗で階段の手すりが死角になっていたので、
横を通っても気付かなかったのです。

ビビりながらも、
暗くて顔がよく見えないその女の人に僕は、

「びっくりしたぁ!先生誰?」

と声を掛けました。

しかし、
女の人はまだずっと笑ってこっちを見ています。

「?」

と思い女の人に近づくと、

!!?先生と違う!?

見た事ない人や!!!

と気付きました。

その人は、
この学校では一度も見た事の無い女の人でした。

僕は恐怖とパニックで、
笑い続ける女の人を無言のまま見ていました。

Sさんも僕と同じで、
無言のまま女の人を見ていたと思います。

すると突然、
大声で笑い続けていた女の人がピタッと笑いをやめ、

「…違う」

と言って、
無言のままこっちを見ながら、
ゆっくり真っ暗な職員トイレに入って行きました。

Sさんが呆然と立ち尽くす僕の袖をギュっと引っ張って、

「早く行こう」

と呟きました。

「あぁ…」

と僕とSさんは歩き始めました。

僕はSさんに

「あの人見た事ある?俺見た事ない」

と聞くと、Sさんは

「私もない…」

と言ったので、
二人無言のまま歩いて行きました。

その後、工作室や保健室などを通りましたが、
先ほどの恐怖があったので大してびっくりもせず、
みんなが待ってる南校舎の会議室に着きました。

そこには60人ぐらい集まっていました。

僕たちの学年は130人くらいいたので、
そのまま僕らも全員ゴールするまでそこで待っていました。

僕はさっきの女の人が誰か気になって、
クラスの男子に

「階段のトコで…」

と聞いてみる事にしました。

しかし、みんなそんな人はいなかったと言うので、
こいつら俺をからかいやがってと思い、
女子にも聞いてみる事にしました。

しかし、女子もそんな人はいなかったと言うんです。

逆に

「○○(俺)君はいっつもそんな冗談言うよね」

みたいな反応をされたので、
同じペアのSさんが

「私も一緒に見た」

と反論しました。

しかし、やっぱり誰も見た人はいませんでした。

僕はマジかよ…と思いつつ、
新たにゴールしてくる奴に聞いて回りましたが、
そんな人は出てこなかったと言われました。

そして、そのまま全員がゴールして肝試しは終わりました。

不安な気持ちでいっぱいだった僕は、
担任に女の人の事を聞いてみました。

「階段のところで脅かし役をやってた人は誰か?」

と聞いたところ、

「階段に脅かし役はいない」

と言われたので、

僕が見たその女の人の特徴を(髪が肩より下まで伸びてて等)を言って、

「そんな感じの人、今学校にいますか?」

と聞いてみました。

「××先生の事?」

と言われたんですが、

「いえ、絶対に××先生ではありませんでした」

と答えると、担任は

「○○、冗談言ってるやろ?」

と言い出しました。

仕方ないのでSさんを呼んで来て、
同じ証言をしてもらうと、
担任は

「じゃあちょっと見回ってくる」

と言って、
何人かの先生と校舎を見回りに行きました。

数十分後帰ってくると

「そんな人はいなかった」

と、女の人の件は終わってしまいました。

僕は釈然としないながらも、
あきらめて寝る事にしました。

その後、その女の人が誰かは結局分かりませんでした。

一体あの女の人は何者だったのか、
たまに考える事があります。

小学校の時は幽霊だ!と思っていましたが、
今では変質者が紛れ込んでたのかなと思う様になりました。

ただそう考えると、
ちょっとゾクッっとくる怖さがあります。

今の時代だったら、
俺とSの証言で多分中止なるだろうな。

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