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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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5年ほど前、小さなインク工場に勤めていた頃の話。
一階は工場とトイレ、
二階は事務所とその奥に応接室と更衣室という構造になっていて、
私は正社員として毎日、社長の奥さんは週に3度やってきて、
二人で事務を担当だった。
その日、いつも通り朝一番に出社して工場のシャッターを開け、 花の水を換えたり、新聞を社長の机の上に置いたりと朝の準備をして、
最後に出勤簿を自分の机の上に置いた。
会社は社長と営業さんが二人、工場は四人しかいない小さなところだったので、
タイムカードは置いておらず、出勤してきた人は、まず事務所を通り奥の更衣室へ行き、
もう一度事務所に戻ってきて判子をついて、
そのまま一階の工場へ行くことになっていた。
まだ少し時間があったので、いつもどおり鞄から小説を出し読んでいたら、 突然、目の前に白いもやが広がり、本どころか自分の手が見えなくなってしまった。
白内障にでもなったのか?と思い、周りを見回してみてもやはり白いもや以外何も見えず、 焦って立ち上がると一瞬でもやのようなものが消え、いつもの事務所の自分の机の前だった。
手鏡で自分の目を確認しても何も異常はなく、夢でも見たのかな…と思って、 ふと見ると出勤簿の今日の日付のところに、社員全員の判子が押してあった。
不思議に思い急いで一階の工場へ行くと、既に全員が出勤してしかも作業着へ着替えていた。 そして、階段を下りている私を見て、 「あれ?○○さん(私)、今上にいた?」 と驚いた顔をした。 「はい。ずっと事務所で、自分の席で本読んでたんですが…」 と言うと、社員全員が口をそろえて、 『今日は事務所には誰もおらず、出勤簿だけが置いてあった』 と言った。 私も他の社員さんも、頭の中が「?」だらけでした。 PR コメントを投稿する
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