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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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友人から聞いた話。
上司の紹介で格安の中古マンションを手に入れて半年。
夜中にタバコが切れて、買いに行こうとエレベーターに乗ったら、途中の階から見知らぬオバチャンが乗り込んできた。
「1階でいいですか?」と声を掛けたら「はい」と言うので、そのまま扉を閉めて下へ降りて行った。 通過階を示すランプを眺めながら、もうすぐ1階だなと思っていたら、エレベーターはなぜか1階を素通りして下の階へ。
友人は不思議に思い階指定のランプを確認すると、たしかに1階の部分は光っている。
あれっ!?と思った途端に地下1階の駐車場でドアが開いたが、そこには誰もいない。
変だな?と訝りながら扉閉めのボタンに手を掛けようとした時、
後ろの方から「もう下には行かないのよ」と言う声が。
慌てて振り返ると、乗り合わせていたオバチャンが、
扉の外の薄暗い空間に向かって話しかけるようにもう一度「下には行かないのよ」と言って、
操作パネルの傍に立っていた友人を押しのけ、自分で扉閉めのボタンを押した。
エレベーターはすぐに1階に戻り、唖然とする友人をあとにオバチャンはサッサと降りてしまったが、
友人にはふと思い出すことがあった。
それはまだ引越して間が無い頃、
降りて来たエレベーターに乗ると既に老人がいたが、
その時もエレベーターは1階を素通りして地下の駐車場で止まった。
老人も1階で降りると思い込んでいた友人は、
自分で階指定のボタンには触れなかったので、それほど不思議には思わなかったが、
あの時も老人はたしかに「今は下には行かないんだよ」と呟いて扉を閉めたのだ。
友人はその後、このエレベーターがかつては地下2階の機械室まで直通していた事を知ったが、
現在なぜ地下1階で終わり、わざわざ階段で機械室に下りるようになったかまでは分かっていない。
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