【ほん怖】ほんのりと怖い話まとめ - 【ほん怖】隠れんぼ

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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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【ほん怖】隠れんぼ

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ほんのりのほの字の程度な友人Aの話。

Aは子供の頃の夏休み、毎年田舎に帰っていた。

その田舎の家は農家の家でだだっ広く、
トトロに出てくる婆ちゃんの家みたいな造りだった。

Aと弟は田舎に帰ると、
毎日家で隠れんぼしたり虫取りしたりして、
飽きることなく過ごしていたそうな。

ある日、いつものように二人が
ただっ広い家の中で隠れんぼをしていた時のこと、
Aは鬼で隠れた弟を探していた。

なかなか見つからず、
10分は探していたらしい。

拍手[2回]

弟は怖がりですぐに見つかるのだが、
今回はめぼしい場所にはどこにもいない。

Aは駄目元で押し入れを探すことにした。

すると、暗い所が大嫌いな筈の弟が、
押し入れの中にうずくまっていた。

「見つけた、早よ出てきい」

ところが弟は押し入れから動かず、
出てこようとしない。

Aは早く鬼を交代したい一心で弟の手を引っ張った。

だが弟はそれでもその場から動かず、
逆にAの腕を引っ張りはじめたのだ。

Aがいい加減にしろと叱りかけた瞬間、

「お姉ちゃん、どうしたん?」

背後から弟の声。

振り向くと、
今にも泣き出しそうな弟が立っていた。

えっ、とAが思った瞬間、
押し入れの中の誰かはパッと手を離した。

覗きこんでも誰もいなかったそうだ。

弟はAがあまりにも遅いので、
心配になって探しにきたとの話だった。

だが二人はそれに懲りず、
しばらく隠れんぼはやめられなかったそうだ。

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