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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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私もほとほと間抜けだったな・・・と思う、今日この頃ですが。11年前の話。
当時勤務した会社の先輩(女)で、何となく『そりが合わないな…』と感じる女性がいました。
新人だった私には親切にして下さるんですが、どこか裏があるような印象で。
そんな彼女が、私の叔母夫婦がアンティークショップを経営していると知るや、私に住所を聞き出し、
「アンティーク、すっごく興味あるから今度行かせてね」と言いました。
そして数日後に、本当に先輩は叔母の家を訪ねたそうです。(叔母から電話があった)
その時、叔母はいい顔をしていませんでした。 「あんたの先輩だけど。うーん…何なのあの人。
いきなりお店に入って来て…それはまあお客さんだからイイんだけど、
あんたの先輩だと名乗り、古い手裏剣を数枚置き去りにしてったのよ。
『主人(夫)が鑑定するんですが、今日は不在なのでお預かりに』と言っても、
差し上げる差し上げるの一点張りなの」
で、どうしたのかと訊ねたら、結局店頭で押し問答も変なので受けとることにした、と叔母は言いました。
翌朝出勤し、先輩にその旨を確認すると、いつも通り愛想の良い笑顔で「うん、上げるわ♪」と一言。
この時点でもいやーな予感はあったんですが、私はまたまた先輩の笑顔に騙され?そのままにしておきました。
結果から言うと、その手裏剣は本物で値打ちもあったらしいのですが、鑑定書がコピーでした。
コピーでは、現在は鑑定⇒売り買いができない仕組みになってるんです。(警察に叱られる)
先輩に
「コピーでは叔母も売買できず困ってますから、鑑定書の原版をいただけますか」 とせっついたのに、 「失くしちゃったのよね、実は♪
あなたが問い合わせして再交付してもらって。上げちゃった以上、アレはもう私のものじゃないから」
と、にべもない。
ここだけの話、叔母が個人的にさらにそれを同業者のどなたかに譲渡すれば問題はないのですが、
実は叔母と叔父の店は茶道具専門で、刀剣類に詳しい同業者がほとんどいなかったのです。
そして結局、手裏剣は叔母家の倉庫に保管されたまま…。
当時、身内の介護で実家と往復生活をしていた叔母・叔父としても、再交付に行く時間もなかったんです。
以来5年の間に、まず叔父が怪我をしました。
自転車に乗っていて横断歩道で人とぶつかったのに、
徒歩だったほうの人は無傷で、何故か叔父だけ数ヶ月松葉杖をつくほどの怪我を負いました。
次が叔父の実父。脳梗塞で倒れました。
そして、叔母・叔父の子供が帯状疱疹で入院。
どう説明すればいいのか…。
病気怪我なんて何時だれが襲われるかわからないよ、と言われればそれまでですが、
上記以外にも、まるでローテーションでも組んでいるかのように、
叔父自身⇒叔父実父⇒甥っ子…の3人が、代わる代わる怪我・病気になったのです。
私はピンと来ていませんでしたが、この後で叔父がついにガンになったとき、叔母が泣きながら言いました。
「悪いけどさあ。あんたには悪いけど、あの先輩が手裏剣持って来てから、こういうことが続くようになったんだよね。
私も長くこんな商売してるけど、こういうこと初めてで…結び付けて考えちゃいけないのかも知れないけど」
こう言われたら、私もおだやかではありません。
何かやり切れなくて、叔母にはとにかく鑑定書再交付するか、
同業者でそういったわけありの品物を引きとれる人がいるか探して欲しいと頼み、
会社では先輩に対しちょっとムッとして、
「あの手裏剣のことですが、何かいわれがありますか」 と初めて質問しました。 すると…何でそういうことが平気で言えるかな、と思うようなことを先輩は言いました。
「あ、あれかあ。実はねえ、あれ、私の主人が買ったんだけど、あれを持ってる頃、私、
急に息子と切ったはったの大喧嘩しちゃったり、刃物で怪我したり、主人が大病したり大変だったのよお。
あらっ、叔母さんのご家庭何かあったの?じゃあ手裏剣のせいかも知れないわよねえ」
・・・もう絶句。
こんなことを、(しかも)笑って説明できる・言い放てる彼女の神経を疑いました。 私は手続きに時間もお金もかかる鑑定書再発行を断念し、(叔母にそう告げた)
自分も手伝って、手裏剣をとにかく早く引きとってくれる同業者を探しました。
…いるんですよ、こういうわけありの品でも全然平気だという方や、
こういう品こそ手に入れたいという変わり者が。 やっとある男性にひきとって頂くことが決定し、品物を渡しました。
…何と、それからピタリと叔母・叔父周辺の怪異が止まりました。
叔父のガンですが、大手術の結果、「危機一髪だったね」とお医者様に言われる状況で何とか助かりました。
転移はないし、現在も再発もなく元気に暮らしております。
結局、甥っ子は怪我つづきでリストラ(つか自主退職?)になったりもしましたけど。
TVなんかで『いわくつきの品』というのを見ることがありますが、(心霊番組などで)
「うちの身内でアンティークやってる人がいるけど、あんなの全然嘘話だよ、絶対ありっこないよ」
などと今まで笑ってた私。
自ら体験することになろうとは思いませんでした。
刀剣類全てがそうだとは思いませんが、皆さんもどうか気をつけて下さい。
なお、私がオカルトに関心を持ったのはこの事件以後です。
ある霊能者さんに訊ねたところ、
「男の人ばかりに被害が及んだのは、武将の霊(手裏剣にとりついていた?)からだと思う。
それと、あなた自身は気付いてないようだけど、あなたの家系は霊的に女性のほうが守護が協力なのよね。
だから、叔母さんも姪っ子さんたちも、そして手裏剣の窓口役になってしまったあなた自身も無傷だったのよ」
と言われました。
↑上記の話の後日談。
手裏剣引きとってくれた方は、ちゃんとご自身の時間とお金を使って鑑定書を再発行・再交付してくれました。
我が家でお金は出すからと申し上げましたが、ホント変人…。
「こういう品物が欲しかったのだ」と、むしろ嬉々としていました。
今も保管してると(飾って見てる?)思うけど、その方には異変はないそうです。
これも霊能者さんの話ですが、
「もともとアンティークとかに興味深深の人って、自分と因縁の強い品物を引き寄せるんです。
悪い因縁でも、因縁ゆえに引き寄せざるを得ないという場合もあるようだし。
その方は、手裏剣とはそう悪い因縁ではないか、あなたのように霊的守護が強くて無傷でいるんだと思う。
でも、やはり時期が来たら、そういう品物は他の人に売っておいたほうがいいのにね…」
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