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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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歳の離れた弟がいるが、
こいつはよく宿題をやり忘れたり、 作文が書けなかったりする子供だった。 弟が小学校のある時期から、
半泣きで机に向かうようになった。 あんまり宿題をやらないために、
酷く叱られたんだろうと思っていたが、 それは毎日のことになり、
さらには半泣きを通り過ぎて、 ヒステリー状態に陥るようになった。 母も私も何かがおかしいと思い始めて、弟に話を聞くと、
弟の担任は漢字テストをし、グループ内に一定の点数を取れない者がいた場合は、
グループ内の全員に漢字練習をさせたのだという。 漢字練習で連帯責任というのもおかしな話だなと思っていたが、
それよりも尋常じゃないと思ったのは、 練習しなくてはならない量が日に日に増えていくということだった。
もし誰かが目標点を下回った場合、
次の日には2ページ漢字を練習してこなくてはならなかった。 弟はその漢字練習の中でいくつかの間違いをしたために、
次の日は4ページ練習しなくてはならなかった。 さらに字が汚いといって、
そのまた次の日は8ページになった。 母と私が気付いたときには、
32ページ分の練習を要求されていた。 しかもノートを見ると、
ほとんど難癖をつけているとしか思えないようなコメントが書いてある。 そのくせ、間違った字を書いているところには訂正が入っていない。
母が弟の同級生の親に電話で聞いたところ、
その同級生はそのような宿題をさせられてはいないという。 どう考えてもおかしいと思った母は、
ノートにコメントを残すようになったが、 その教師は執拗に弟に漢字練習を課し、
弟は泣き喚きながら机に向かうようになった。 それを見守りながら母もヒステリックになっていき(元々その傾向はあったが)、
家庭内が殺伐としたのが何ヶ月か続いた。 次の春にその担任は別の小学校へ赴任し、
弟は私も教わった良い先生のクラスに入って落ち着いた。 私の弟に起こったことだからかもしれないが恐ろしかった。
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