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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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私はオカ板でもお馴染みの例の生き人形の生放送を見ました。
スタジオがパニックになったとかは覚えていませんが、
人形の顔などは今でもはっきり脳裏に焼き付いています。
その当時私は小学校高学年で妹は低学年。
親は留守にしていて、2人でその番組を見てしまったのです。
兎に角怖くて怖くて、私も妹も夜は親と寝るようになったほどでした。
恐怖も幾分か薄らいできたある夜、それは起こりました。 私が眠っていると、真夜中に誰かが物凄い勢いで階段を降りて行きます。
足音で誰かは解るのですが、その時誰が下へ行ったのか全く解りません。
夢うつつで『誰かなー』と考えていると、
ガタン、ガサガサ、ピシッ
ガタン、ガサガサ、ピシッ
階下にいる人物が引き出しを開閉しているようです。
『ああ、お父さんかな』
そう思い、そのまま寝てしまいました。
翌日、親に聞いてみると、そんな事はしていないと言うのです。
特に母親は音に敏感な人で、少しの物音ですぐ目を覚ます性質でしたから、
私が寝ぼけていたという事で、その話は落ち着いてしまいました。
ところが、その出来事は何度も繰り返し起こったのです。
その度に親に訴えても取り合って貰えず、逆に怒られる始末です。
私は悔しくて、誰の仕業か絶対突き止めてやると決心しました。
その夜の事、階段を降りる音で目が覚めました。
いつもと同じ様にガタガタ物音がしています。
少し怖かったのですが、恐怖よりも親に対する怒りの方が強く、
私は足音を忍ばせて下へ降りていきました。 階段の電気はいつも付けっ放しだったので大丈夫でしたが、下は真っ暗でした。
ガタン、ガサガサ、ピシッ
暗闇の中で音だけが響き渡ります。
何も見えない闇の中で、一体何をしていると言うのでしょうか。
確かに誰かいるのですが尋常ではありません。
体が凍りつきましたが、部屋に逃げ帰るとまた親に理不尽に扱われます。
恐怖と戦いながら、意を決して居間の電気をつけました。
そこには、赤い服を着たおかっぱ頭の女の子がいました。
箪笥の引き出しを開け、断固とした態度で何かを探しています。
それは、半目を開け殆ど白目状態の奇妙な目つきをした妹だったのです。
妹は話し掛けても反応なく、無言で次々に引き出しを開け、
取り憑かれたようにただ懸命に何かを探しているのでした。
私は大急ぎで親を起こし、後は親にまかせました。
妹は病院で夢遊病だと診断されました。
でも私には、あの人形が妹に乗り移ったとしか思えませんでした。
背格好に髪型、赤い服(実際はパジャマ)、本当にそっくりだったのです。
妹を守りたい気持ちから、おかっぱ頭をショートにするように薦め、
彼女のお気に入りだった赤いパジャマを、着れない様に隠してしまいました。
人形と妹の共通点を排除した後、それは二度と起こらなくなったのです。
今思うとただの夢遊病の話ですが、子供の頃のほんのり怖い体験でした。
本当は妹というのは私なんです。
人形の記憶はありますが、夢遊病とかは全然覚えていません。
姉はよっぽど怖かったのか、未だに「赤いの着て寝たらあかんよ」とか、
「髪の毛もっと伸ばすか短くするかどっちかにしな」と口煩く言います。
お盆なので実家に帰って来ている姉と話す内、この話題になったので書いてみました。
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