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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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小さいころ祖父が病院で死んだ。
両親と駆けつけたときはもう霊安室だった。
両親はじめ親戚みんなばたばたする中、 どんな拍子かオレだけ霊安室に残されることになった。 「線香は絶対切らさんようにね」 と念を押されて、 オレは素直に線香をじっと見続けていた。 どれぐらい経ったろうか、
ふと祖父の方に目をやると、 ベッドからなぜか手が出ていたんだ。 オレは子供心に 「こりゃいけん。 ベッドの中に戻してあげないと」 と思って、 祖父の手をベッドの布団の中に戻そうと近づいていった。
そしてまさに祖父の手に触ろうとした瞬間、 ピクッッと祖父の手が動いて布団の中に戻った。 オレはビックリして声も出なかった。 それからしばらくして両親やら親戚やらが戻ってきた。 「偉かったねー。一人で留守番できたねー」 とかおばさんやらが言ってたが、 その中の一人が、 「お、線香の灰が折れんで蚊取り線香のように丸まっちょる。 これって仏さんが喜んだときになるっちゅうんよ。
私しゃ初めてみたわぁ。 坊がよう仏さん守っとったからじゃろう」
と言ってオレの頭をなでてくれた。 オレはその時、 たぶんニカッと笑ったと思う。 PR コメントを投稿する
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