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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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田舎で聞いた話です。
老人から聞いた話なので、
昭和初期か大正頃の話だと思います。 ある猟師が山で獲物を追っていました。 足跡や通った跡から考えると、 かなり大きな熊のようです。 当時、
熊の胆は漢方薬として高値で取引されていたので、 その猟師は 「これは良い儲けになる」 と思い、 広い山の中を二日間も獲物を追っていました。
二日目の夜、 獣が警戒するので焚き火も出来ず、 茂みの中に身を隠して手持ちの食料で夕食を済ませましたが、
一向に空腹が収まりません。 空腹と、いつまで経っても姿を現さない獲物に対する苛立ちで、 その場にゴロンとなり
「あ~あ、干し肉ちょっとじゃ腹の足しにもならん」 とつぶやくと、 どこからか声がしました。
「うん、確かに。 ワシもお前だけじゃあ腹の足しにならん。 あっちの方を食うとしようか」 と、山のどこからか、 野太いような地響きのような声がしたそうです。 猟師はそのまま恐怖で固まってしまい、 翌朝、日が昇るまで動けなかったそうです。 日が昇り、あたりが明るくなったころ、 猟師は帰ろうと来た道を戻っていると、 茂みに熊がいました。 「もしや、俺の追っていた熊か?」 と思い、銃を構えましたが、 その熊は動きもせず、
なんとも様子が変だったので、 石を当てると倒れてしまいました。 「死んでいたのか?」 と近寄ってみると、 中身が無くなって皮だけになった熊の死骸だったそうです。 猟師は昨日の声を思い出し、 大急ぎで逃げ帰ったそうです。 PR コメントを投稿する
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