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【ほん怖】ほんのりと怖い話をまとめました!「怖い話は好きだけど、眠れないほど怖い話は読みたくない!」そんなあなたにぴったりな『ほんのりと怖い話』をお楽しみください。
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大学生時代だから、
もう10年ほど前の話。 実家は兵庫県の有名な野池群の近くにある。 帰省する度に幼馴染とバス釣りに行ってた。 今年も一緒に行こうとツレに電話したが、 あいにく繋がらなかった。 とりあえずメールで、
日時と場所を送って当日を迎えた。 返事はなかった。 当日は夕方17時くらいに到着した。 総合病院のすぐそばにある小さな野池だ。 ここは山に囲まれているため、 病院の病室上から覗かないと誰も気づかないような野池。 当時はカーナビもそんなに普及しておらず、 アングラー(※釣り人)はほどんといなかった。 プレッシャー(※釣り人の足音などの、魚にかかる外的な負荷)も少なくよく釣れる。 気づけば辺りは真っ暗で、21時を回っていた。 ガサガサッ 草むらから音がしたので、覗いてみる。 そこには連絡を取ろうとしていた友人がいた。 久しぶりの再会で嬉しくて一生懸命話かけた。 でもヤツはなんとなく元気がなかった。 ヤツはタックル(※釣り道具を入れておく容器)を持ってきておらず、 なんとなく様子を見に来ただけだったらしい。 少し話して、明日二人でゆっくりと釣りをすることにした。 その別れ際、ヤツがポツリと言った言葉がいやに耳に残った。 「ここなぁ、最近顔の潰れた男がよく現れるねん・・・」 次の日の朝、約束の時間に野池に行ったがヤツはいなかった。 釣りをしながらのんびりと待ったが、 何時間経っても来ることはなかった。 昼を過ぎた頃、 どうせ寝てるのだろうとヤツの家まで呼びに行った。 ピンポーン。 ガチャッ。 久しぶりに見たヤツのおばちゃんの顔だった。 「お久しぶりです。○○くんいますか?」 少しの沈黙の後、 おばさんは寂しそうな顔をしてこう言った。 「○○ねぇ、3ヶ月ほど前から入院してるの」 頭を何か鈍器で殴られたような衝撃だった。 詳しく聞くと、 あの野池にバイクで向かう途中に転倒し、 現在でも意識が戻らないらしい。 あの野池横の病院に入院しているそうだ。 訳が分からなかったが、 昨日ヤツと会ったとは言うことができなかった。 怖くなりその日はさっさと実家に戻った。 次の日になり、気分も落ち着いたので、 とりあえずヤツの見舞いに行くことにした。 病院に到着し、 ナース室でヤツの病室を聞く。 ヤツは眉に力を入れ、 顔をしかめたような状態で眠っていた。 とても苦しそうだった。 20分くらい意識のないヤツに話しかけた。 また釣り行こうといった。 そろそろ帰ろうと立ち上がり、 彼のベッドを出た瞬間だった。 迎えのベッドのカーテンからシャーッと音がして、
中から人が出てきた。 フッとその人をみた。 顔中包帯だらけだった。 血が染み出ていた。 唯一包帯の隙間から見えたのは、 左目だけだった。 で、ふと思い出したんです。 昨日ヤツが言ってた。 「ここなぁ、最近顔の潰れた男がよく現れるねん・・・」 気のせいだと思うけど・・・ PR コメントを投稿する
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